「新人はAKBコスで踊る」を拒否すべきか 発達障害だから気づいた"職場の掟"

職場というのは、言うなればひとつの部族です。このことをまずしっかりと理解してください。そこは外部と隔絶された独自のカルチャーが育まれる場所です。そして、そこで働く人の多くはそのカルチャーにもはや疑いを持っていません。あるいは、疑いを持つこと自体がタブーとされていることすらあります。それはもう正しいとか間違っているみたいな概念を超えて、ひとつの「トライブ(部族)」のあり方そのものなんです。言うまでもありませんが、それは排他的な力を持ちます。部族の掟(おきて)に従わない者は仲間ではない、そのような力が働きます。

「飲み会」というコミュニケーションの儀礼は習慣として完全に社会に根付いています。ここから逃げ出すこともまた、難しい。そして、飲み会ほど人間が無意味に転ぶ機会もそう多くありません。

アルコールを摂取するということは多かれ少なかれ抑制を失うということですので、その状態でコミュニケーションをとるというのは人生の飲酒運転です。危険がたくさんあります。ヒヤリハットで済めばいいですが、正面衝突も多発します。

そして飲み会というのはまさに部族の祭礼ですので、部族ごとにルールが全く違います。つまり、ルールを飲み込むまで迂闊に動くな、無難に徹しろということです。

新卒ではほぼ確実に、中途採用でも結構な確率で「歓迎会」をやってもらうと思いますが、あれは本当に危険な集まりです。要するに、新入りに酒を飲ませて本性を見定め、全員で値踏みする会ですからね。あんな邪悪な会はそうそうない。

 

 

 

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